ITインフラストラクチャーとは

IT用語集

ITインフラストラクチャー(情報技術基盤)とは

ITインフラストラクチャー(IT Infrastructure)とは、個人の用件や企業のビジネスを進めるうえでデータ化された情報を利用するために必要となる基盤や施設、要素のことを総称した言葉です。
一般的には、略して『 ITインフラ 』と呼びます。

営業のA子さんは、通常業務において電子メールを使用してお客様への営業や問い合わせ対応・見積もり・受発注などを行っています。お客様とメールをやり取りする裏側では様々な情報機器や施設があり、メールを相手側へ届けるためにデータの受け渡しを行っています。
下図の中で確認してみると、データ化されたメールは送信者(A子さん)から受信者(お客様)へ届くまでの間にデータ受け渡しの役割を持つアプリケーションや機器、施設、サービスが稼働しています。このデータ受け渡しの役割を担うものを総称して『 ITインフラ 』と読んでいます。

本来のA子さんの用件は、メールの内容をお客様に伝えることです。メールの内容を伝えるためだけであれば、郵送でも可能です。しかし、電子メールを使用すればコストも時間も節約できるため多くの企業ではITインフラを整備してビジネスに利用しています。

具体的に

ITインフラは様々な要素から構成されています。
ここでは具体的に4項目に分けてITインフラの要素を確認してみましょう。

ハードウェア

ハードウェアは、普段から手にとって使用するものから目に見えない場所(バックグラウンド)で動くものや設備があります。
代表的な要素としては、次のようなものがあります。

  • パーソナルコンピューター (ノートパソコン、デスクトップパソコン、ワークステーションなど)
  • モバイル端末 (スマートフォン、タブレットなど)
  • サーバ (メインフレーム、ラックマウント型サーバ、タワー型サーバなど)
  • ネットワーク機器 (ルーター、スイッチングハブ、無線アクセスポイント、WiFiルーターなど)
  • 設備 (サーバラック、電源、空調、入退室セキュリティなど)
ソフトウェア

ソフトウェアは、ハードウェア上で動作するプログラムのことです。
代表的な要素としては、次のようなものがあります。

  • オペレーティング・システム (Windows10、Mac OS、Linuxなど)
  • データベース (PostgreSQL、Microsoft Access、Oracle databaseなど)
  • アプリケーション(Microsoft Office、Adobe Illustrator/Photoshop、会計ソフトなど)
  • ミドルウェア(Webサーバ、アプリケーションサーバ、データベース管理サーバなど)
施設

施設は、サーバラックがズラッと並ぶフロアがいくつもあるデータセンターや、NTT・KDDIなどの通信事業者がひかり通信網やモバイル通信網を提供するための拠点となる基地局があります。これらは既に生活に欠かせない公共インフラになりつつあります。
代表的な要素としては、次のようなものがあります。

  • データセンター (大規模システムや企業のサーバが置かれ、通信/無停電/空調/防火設備などが完備され、堅牢なセキュリティシステムを配備した施設)
  • サーバルーム (サーバラックやネットワークラックが設置され、電源や空調設備、入退室のセキュリティシステムを完備した部屋)
  • 通信施設 (通信サービス業者の基地局など)
サービス

サービスは、インターネットに接続するためには必須となるものやビジネスの用途に合わせてレンタルやクラウドを利用するもの、ITインフラを維持するための運用/保守のようなものがあります。
代表的な要素としては、次のようなものがあります。

  • インターネットサービスプロバイダ (OCN、So-net、ビッグローブなど)
  • クラウドサービス(Amazon Web Service、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなど)
  • レンタルサーバ (エックスサーバー、さくらのレンタルサーバ、ConoHa WINGなど)
  • 通信サービス (NTTひかり、auひかり、NTTドコモ、au、ソフトバンクなど)
  • 保守サービス (メーカーのハードウェア保守/ソフトウェア保守など)
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